怠け者

「お手洗いの後、トイレットペーパーがなくなったら、新しいものをつけかえますか」

フツーは、次の人のことを考えて付け替える。

ただ、怠け者の後に行くと、いろいろなものがそのままなので、毎回私が付け替えているような気分になってくる。

プリンターの用紙切れ、点灯したままなんだけど。印刷している時に気づくよね。

珍しく文具の補充やってたと思ったら、空箱はそのまま隅に置いてある。

消耗品の段ボールは運んだまま、放置。次の人が取れるように段ボール開けて定位置へ片付けたりとかはしないんだ。

トナー受領しました、と放置してある。

当初は、よくわからないから忙しいんだろう、と慣れない業務の間にせっせと片付けていた。

が、なんかおかしい。

気が付いたらいつも私が片付けているじゃん。物品の補充は怠け者の担当だ。

そういうことか(ほっておいても誰かが片付けるからということ?)。

今回は、隅に寄せてある空箱をそのままにしておいた。すごーく気になりながらも、我慢して片付けずにいた。

数日後にやっと段ボールを片付けている怠け者を発見した。

「物品を補充しときました。(空箱はそのままにしてあるので、後はよろしく)」 暗に私に片付けておいてと言ってるんだなあ。

(だって、今までは、真に受けてやってたもん私)と、思いつつ 「あ、そう」と、だけ答えた。

私は誰かさんが仕事しないおかげでずーっと休みなくバタバタして、やっと自分の席に着いたところだったのだから。

 

いい年の女の人が、トイレットペーパー使い切ってもそのままにしておける人なんですねって思う。

ちなみにこの怠け者、言葉使いだけはやたら丁寧なので一瞬騙されるが、仕事の仕方はいろんな意味で人一倍雑である。

怠け者は、一瞬なら他人を誤魔化せるテクニックを持っているらしい。

 

そのごまかしのテクニックたるや私は足元にも及ばない。

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