「おかしくないですか。なんで働かない人のために働く人が忙しくなるんですか」
いつも怠け者のことを愚痴っている同僚に話しかけられた。
「主任に相談したんですけど、、、、、、」
かんばしい返答をもらえなかったようだ。
「あのひと優秀だからねえ。阿呆と怠け者に仕事言いつけるより、自分でやった方が余程サクサク進むから。相談してもダメかもねえ」
主任は、あんであんな優秀な大学の人がうちの会社に来たの?って人で。すごくいい人なのだ。
今日は、怠け者は休みで頭にくることは少ないが、忙しい日だ。
学生の時や、長らく働いた会社を辞めた後、あちらこちらで業種もいろいろ、しばらくバイトをしていたが、どこに行っても怠け者はいるのだ。
働くか、働かないか、仕事ができるか、できないかは、雇用形態とは全く相関しなかった。
あの働きで私には出ないボーナスがあの人には出るのかってこと当たり前で、だったらなおさら時間内に仕事を終わらせてやるって作業効率あげる勉強にはなった気がする。
訪ねていくといつも不在で、余程忙しいのねって思ってたら、たばこ休憩にいっつも抜けてただけだったとか。
傑作は「今日は具合が悪いので休みます」ってメモを上司の机の上に前日のうちに残して帰ってたお嬢さんとか(あれで正社員かあ。うらやましい根性だって思った記憶がある。さっさと寿退職してくれたので皆がほっとしてた)。
怠け者は持って生まれた性質(さが)なので治らない。
しかし、最近気が付いたことがある。本来は賢い怠け者とおまぬけな怠け者と2者あるのだが、怠けも過ぎると賢かった筈も鍛錬が足りなさ過ぎてただのバカになるっていうことだ。
いや、いや、怠け者は仕事をしない言い訳だけは理屈が通っているので一瞬仕事ができるような錯覚に陥るのだった。小さいころから働かざる者食うべからずで育った私には思いもつかない言い訳だから。