部屋のあちこちに散らばっている数学のプリント。
確かにテスト前は私も部屋中にプリントが散らかしていた。気が付いたら、プリントの上で気を失ったりししていた。
テストが終わって、必要のないプリントを全部捨てるのが楽しみだった。
中学受験が終わったら、てっきりこのプリント地獄は終わるのだと思っていた。
息子の幼少時はレゴブロックが散らばっていて「ルンバ」は買えないと思っていた。
今は、部屋に数学のプリントが散らかっていて、掃除をする度に私が怒る羽目になる。
息子だけではない。
朝の頭の体操の数学の問題とか、趣味の英語とか言って夫の趣味のプリントまで散らばっている。
いつになったら「ルンバ」の買える家になるんだろう。
「床に落ちているもの全てを破壊、回収するスーパールンバがあればいいね」
夫は冗談のつもりらしいが、困るのは夫と息子である、私ではない。
ところで、中学受験の問題は私のやったことのない「受験数学」だから、正規の中学数学の問題はどうか、手に取ってみたが、さっぱり覚えていない。というか、解からない。現役の時でさえ解いていたのか定かでない気がする。筋金入りの数学嫌いだ。
文系だと思って就職した先にも数学は出ないまでも、化学問題や物理に数学の公式がてきてぞっとした。
統計もぞっとする問題だが、ずっとついて回っている。
光瀬龍の世界にも虚数が出てきたときはホントに、、、趣味にまで出てこないでくれと思った。
数学のおかげでいろんな恩恵を受けているのは分かっている。でも、その原理まで学ばなきゃいけないのか、苦役の学生時代をどうやって切り抜けたのかさっぱり覚えていない。
時々、夫は塾の数学の問題を息子に解説をしながら
「やっぱり、違うなあ、良問だ」としみじみ語っている。
「おまえにもこの数学の美しさを感じて欲しいよ、そう、思わないか」
全く私には解らない世界の話だ。