衝動買い

買い物は大抵衝動買い。

ファーストインプレッションはあまり、間違いがない。

それが、悩んでる時は何処か気に入らないか、予算オーバーを圧して買うかのときである。

先日、代官山でHerve Chapelierの路面店にたまたま入った。

衝動買いの前に言い訳をしておく。

部署を換わったらロッカーが小さくなり、今までのA4版楽々入りますサイズのショルダーバッグが入らなくなった。仕方がないので暫定的に購入した、すぐにくたっとなる小さめトートを通勤用に使用していたが、これが、ロッカーの扉を開けるたびに物がバラバラこぼれてくる。使いにくくて仕方がなかったが、思うようなバッグが見つからないので半年は我慢していた。

それが、フラッと入ったHCのショップにちょうど良いものを見つけた。あのナイロンポリみたいな生地はあまり好きでなく、よく見かけた頃は心惹かれなかったが。これはコーティングしてあるから、自立するようになっているし、配色も良い感じ。

ただ、予算オーバーだ。1日悩んで、翌日

「ちょっと、代官山に昨日のバッグ見に行ってくる」

とだけ言って、家を出た。

私は当然買う気満々である。

購入し、意気揚々と帰宅したところ

思わぬ、お叱りを受けた。

「何、衝動買いなんてしてんの!!息子の学費もこれからもっともっとかかるし、家も買おうかって言ってんのに、そんなんだから、貯金が出来ないんでしょう!!」

夫がいつになく怒りだした。

「ちゃんと、(買いに)行くって言ったじゃん。了承済みだと、思ったよ」

「見に行くとしか言ってないよ。いくらしたの!」

詰問である。

いくらって、、、買い物をいちいち報告なんてしないし、第一もっと高いものを内緒で衝動買いしている。

「あたしが何のために嫌な思いして仕事してると思ってんの。買いたいもの気兼ねなく買うためだよ。だいたい衝動買いっていうけど、ずうっと、ちょうど良いサイズ探してたんだから、馬鹿みたいに高いブランド品でもないし。そんなにギャーギャー言うなら買わなきゃよかったよ。返して来ればよい訳」

「返しになんて行けるのかよ」

「夫に怒られましたって返しに行くよ、こんなバッグ1つでギャーギャー言われちゃ適わないよ!!」

「どうしても、欲しいならともかく。衝動買いじゃん」

ほしい条件は決まっているし、あとは見つかるか、見つからないだけ、そのために毎週出歩くほどひまじゃない。ああいうバッグはバーゲンにならないし、タイミングである。ノーブランドでも何でも良いが、意外と安いバッグはすぐ壊れたりする。

まだ、おさまらないらしく、夫がグダグダ言っている。

あんまり、腹が立ったから言ってやった。

「だいたい、あたしはたいてい衝動買いなんだよ。あたしから衝動買いをとったら何も残らないの。それに人生最大の衝動買いはアンタとの結婚だよ!  文句ある!!」

夫が、静かになった。

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