待てるもの

夏の風物詩と言えば、甲子園だった。小学生の頃から見ていた。

暇な夏休みなんて1日中見ていたこともあった。

ソフトバンクの和田投手が浜田高校生の時だ。応援に行かなきゃと、日帰り甲子園を予定した。あつらえたように有給休暇の日だったのが、残念なことに雨で順延。スケ的に翌日は休めなかったため、涙を飲んだ。ベスト4まで進んだら休みを取ろうと決めた。出身高校なんです。息巻いたが結局、ベスト8どまりの為、適わなかった。

翌年、合わせて夏休みを取り二日続けて見に行った。

以前の甲子園だ。第1試合が終わるまで外で立ちんぼうで待つ。今みたくスマホなんて便利なものもなかったから、いったい何時間待ったら球場に入られるのかさっぱりわからない。何の情報もないまま待たされる苦痛ったらない。隣の見知らぬ人に(ラジオを持っていた)思わず声かけてしまう。第1試合今どれくらいですか。私結構こういうの平気で聞いてしまう方だ。

相変わらず浜田高校の応援。結果は残念だったが、翌日もご贔屓のチームのため甲子園へ。

私もヒマ人だな。

しかし、憧れの甲子園。1試合位待てるものだ。延長戦になり、予想以上に待たされたが。

友人も嵐のコンサートグッズを買うために数時間並んだと言っていた。

以前は、私がその手のハマり方をしてたら小バカにしてたくせに、勝手なものだ、とは、思った。

そして、最近取れなくて四苦八苦しているスケートのチケット。

やっとこさ手に入れた立ち見券(何回も公演を見るなら立ち見ありあり。結構好き。ノリやすいし)。何時間前から並ぶかが勝負だ。

4時間近く前に到着し、どれくらいかと思ったが10人くらいすでに待たれていた。

ちなみに先頭に並んでらした人生の先輩に聞いてみた。「高知からの夜行バスで直行よ」

すると、するとすでに3時間近く待っていらっしゃると言う訳になる。

ゲゲゲっ、全然負けてる。

「明日のチケットもあるけどね。折角だから立ち見も、って訳」

足元にも及ばない。

出かける前に心配した暑さもまさに盛夏の時期だったが然程暑くない。

「今日なんて、全然いいわよ。全日本の真駒内とか寒くて命がけ。危ないから流石に前日から並ぶの禁止になったわねー。ハハッ」

それ、マジで凍死しますって。恐れ入りました。

全く、嘘みたいだけど、好きなことに関しては、厭わず待てるものなのよね。

家族が遅れてくると大激怒なんだけど、ねぇ。不思議なもんだ。自分でもびっくりだ。待てるものって。

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